アロマオイル(精油)【Aroma oil / Essential oil】
一般的にアロマオイルと呼ばれているのは自然の植物から芳香物質(香り成分)を精製抽出したものです。ただしメーカーや店舗によっては人工香料(合成香料)を使用した製品をアロマオイルと称して販売している場合もあるため注意が必要です(※弊店では明確に区別しています)。ここでは、似ているようで全く異なる両者の違いについて、あわせて解説していきます。
【アロマオイル(=精油・エッセンシャルオイル)】
エッセンシャルオイルは植物の花、葉、果皮、果実、種子、樹皮などの天然の素材から抽出されたオイルです。最もポピュラーな抽出方法は蒸気蒸留法と呼ばれるもので、植物原料を高温で加熱して蒸気とともに揮発性成分を取り出します。その後、成分を含んだ蒸気を冷却し、精製を行うことで有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質(エッセンシャルオイル)が得られます。
エッセンシャルオイルには植物由来の成分が濃縮されており、含まれる数十から数百種類ともいわれる複雑な化合物が豊かな香りと効能をもたらします。アロマオイルにはそれぞれに特性や効能があることが知られており、リラクゼーション、集中力向上、睡眠の質の向上など、さまざまな目的で使われています。エッセンシャルオイルが人に与えるポジティブな影響は科学的にも証明されており、ヨーロッパの一部では保険が適用されていたほど、医療目的でもアロマセラピーが活用されています。ほかにも、石鹸や保湿剤などのスキンケア製品には美容や殺菌などの目的でアロマオイルが添加されていることもあります。
一方で、アロマオイルの製造には沢山の原料と手間を要します。例えば、蒸気蒸留法でローズのエッセンシャルオイルを10g抽出するために必要なバラの花は約40kgにもなるといわれています。そのため、アロマオイルは人工香料に比べて高価格になる傾向があります。また、劣化を防ぐ色付きのガラス瓶に入れて5~30mlという少ない量で販売されているのもこうした理由からです。また、エッセンシャルオイルは人工香料に比べて香りが弱く、自然な香りをお部屋全体で感じられるように拡散するためには、アロマディフューザーなどの専用器具の利用が欠かせません。
【フレグランスオイル(=人工香料・合成香料・芳香剤)】
石油などから科学的に合成された香料や、それらを混ぜ合わせて製作された人工の香料です。こうした合成香料の多くは安価に精製でき、微量で強烈な香りが得られるため香水や低価格の食品、洗剤、玩具やトイレットペーパーまで様々な日用品に香りを添加する目的で利用されています。
ただし植物由来の多様な成分は含まれておらず、心身を整えるアロマセラピーの効果も期待できません。また、人工香料の香りは非常に強く単調なものになりやすいため、不快に感じる方が多く、心身の不調を訴える方も少なくありません。近年では柔軟剤などに添加された合成香料が周囲の人に過敏反応やアレルギーなどの体調不良を引き起こすことが社会問題にもなっています。
なお『香りが苦手』という方の多くは人工香料の香りが苦手な場合が多く、天然由来のアロマオイルの香りは心地良く感じられる場合が多いため、知識を持って製品を選ぶことで生活の質を高めるポジティブな用途でお使いいただけるかと思います。
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