現在、世界的に認められたデザイン賞としてよく知られているものに「IF Design Award（ドイツ）」と「Red Dot Design Award（ドイツ）」があり、それに「IDEA（アメリカ）」を加えたものが一般的に世界三大デザイン賞と呼ばれています。いずれも公募制で世界中から沢山の応募があり、受賞する製品のジャンルも多岐にわたる非常に規模の大きなアワードです。これらの賞は厳格な審査が行われている事でも知られており、受賞の難しさ（応募に対する倍率）もトップレベルです。そのほか「A’ DESIGN AWARD（イタリア）」や「Good Design Award（※アメリカ）」なども世界トップレベルの規模感を誇るデザインアワードです。

また審査の厳しさという点では「Compasso d’Oro（イタリア）」が群を抜いて厳しく、3年に1度の開催で5～30アイテムほどしか選ばれないことからデザイナーにとっての最高勲章となっています。イタリア国内の企業やデザイナーを中心としたドメスティックな賞であるにもかかわらず、事実上それが世界的に影響力のある製品やデザイナーであることから国際的にも権威ある賞として認識されています。

日本国内では「グッドデザイン賞」が最も有名です。同じ名前のアメリカのGood Design Awardとは無関係で、主に日本国内向けのドメスティックな賞となっています。見た目に重点を置かない多様な価値基準によって、他のデザイン賞との差別化も行われています。

そのほかにもヨーロッパやアジアの国を中心にドメスティックなデザイン賞やテーマに沿ったデザイン賞がいくつも作られており、それぞれの国や団体によって特色のある基準で製品が選定されています。